球面レンズと非球面レンズの違い

球面レンズと非球面レンズの違い

角膜(黒目)を自分で見てみるとボールのように丸いと思ってしまいがちですが、実は角膜というのは周辺部にいくにしたがってなだらかなカーブを描いています。そのため、球状に作られているコンタクトレンズ、いわゆる球面レンズでは角膜にフィットしないことがあります。うまくフィットしないとコンタクトレンズの中心部と周辺部で光の集まり方がばらばらになる球面収差という現象が起こり、この収差が大きくなればなるほど見え方がぼやけたり、視界がにじんだりします。

そこで増え始めたのがレンズのカーブが角膜にフィットするように作られた非球面レンズ。角膜の一部にだけ負担をかけてしまうこともなく、コンタクトレンズのずれやつけたときのゴロゴロ感が軽減されます。非球面レンズだと中心部と周辺部それぞれから入ってくる光が網膜上の1点に集められるので、くっきりしっかり見えやすいのも特徴です。コンタクトレンズの製造技術が向上している証といってもいいでしょう。

非球面レンズの中でも特に目にやさしいといわれているのがWAVE1DAYというコンタクトレンズ。低含水タイプのエアスリムと高含水タイプのウォータースリムの2種類があります。くっきりと見えて長時間つけていても疲れにくいだけではなく、度数-3.00でエアスリムの中心厚(コンタクトレンズの中心部分の厚み)は0.05、ウォータースリムの中心厚は0.07と全コンタクトレンズの中でもトップクラスの薄さ。中心厚が薄いほど酸素透過性が高くなるので、瞳にたっぷりと酸素を取り込みやすくなります。

指の上にのせたコンタクトレンズ

薄型非球面レンズであれば、目の健康を守りながらコンタクトレンズを使用できます。人間の角膜には血管がないため、血液によって酸素や栄養分を運ぶことは出来ません。そのため、空気中の酸素を取り入れてエネルギーへと変える必要があります。酸素不足の状態が続くと角膜の抵抗力が落ち、さまざまな目の障害につながってしまうので、こういった酸素透過性の高いコンタクトレンズを選ぶのも大事です。